その後、酒米としての評価が高まり岡山県南部一帯で栽培され当地の地名で「雄町」と呼ばれるようになりました。
現在もその栽培量の9割は岡山県産で真のご当地在来種でもあります。
「山田錦」「五百万石」など現存の酒米の2/3は「雄町」のDNAを受け継いでいると言われる、日本酒米のルーツの様な品種であるとともに、「雄町」から発展した「短稈渡船」(これは「山田錦」の親品種でもあります)は、カリフォルニアに渡って有名なカリフォルニア米「カルローズ」の元になりました。
背丈が160cm以上とも言われていますが、実際の栽培データではソコまでではなく、稈長120cm前後で「山田錦」より1、2割高めの印象です。倒伏対策に気を付けて下さい。
粒が大きく、粘り気が少なく、心白があるので味が染み込み易く、雑味がなくあっさりしているので、チャーハンやリゾット、インド風のカレーなどに合う(かも知れません)。
近年、調理用に見直す機運も盛り上がりつつあるようですので、食の多様さも相まって、新たな良さも見出されるかも知れません。
病虫害にはあまり強くないようです。